イントロダクション
2019年5月にキングダムカム・デリバランス (Kingdom Come: Deliverance; 以下 KCD) の聖地巡礼に行った時の話. 最後は初日と最終日のプラハ観光の話. 今回の内容で KCD の時代に縁のある場所は, カレル橋と旧市街のベツレヘム礼拝堂だろうか.
プラハ市内の公共交通機関について
プラハ市内にはトラム (路面電車), バス, 地下鉄が走っている. 特に中心部の有名な観光スポットへはほとんどトラムで移動可能で, バスは外縁部, 地下鉄は市内の端から端まで移動したいような場合でなければあまり使わないだろう. 例えば私が3日目にトロスキ城へ行ったときは, 地下鉄の終着駅まで乗った.
料金体系と切符は全て共通である. 切符は回数制のものもあるが, 日本とは違い, 3時間, 12時間, 24時間, 72時間など時間制のものもある. 最初に乗る際に車内の打刻機で切符に使用開始時間を印刷する. 打刻機の使い方に特に説明はないが, 矢印に合わせて差し込むだけで打刻してくれる. よって, 打刻は最初に利用したタイミングだけでよい (外国人観光客が打刻済みのものに打刻したのを一度見かけたが, たぶん間違い). どこまでがプラハ市内の料金区間なのか厳密なことは知らないが, 市内の有名所を見て回るだけならあまり気にしないでいいと思う.
切符は駅や市内のあちこちの自動券売機で販売しているが, 私は面倒だったので期限が切れるたびに72時間切符をホテルのフロントで購入した. フロントで切符を売ってくれるかどうかはそのホテル次第だろう.
市内ならば, トラムの停留所はわかりやすい (右側通行なのでプラハに来て間もないうちは混乱するかも知れない) し, 時刻表も特に問題なく読めるだろう. Google Map のルート検索もトラムの運行ダイヤに対応している. ただし, 当然ながら車内のアナウンスはチェコ語である.
トラムの場合は, 次のような定型文がアナウンスされる.
停車直前: (現在の停留所名), příští zastávka (プシーシュチー・ザスターフカ), (次の停留所名).
停留所名はどちらも1度しか言わないので注意する必要があるだろう. ぼうっとしていると次の駅名と今の駅名を間違えることがある.
また, 電光掲示板にも表示される. 旧型新型いずれにも電光掲示板があるが, 新型は東京都内のバスのように前後の停留所も表示されるのでわかりやすい.
youtube に18系統路線の動画がある.
地下鉄の場合もほぼ同じで, 停留所を意味する zastávka が stanice に変わっただけである.
発車直後: příští stanice (プシーシュチー・スタニツェ) (次の駅名)
停車直前: 駅名のみ.
停車時: (現在の駅名), příští stanice(プシーシュチー・スタニツェ), (次の駅名).
車内の雰囲気は以下の動画などを見ると良いだろう.
バスは1度乗っただけなのでどういうアナウンスか覚えていない.
1日目
プラハ到着は 4/30 深夜だったので, 5/1 が観光初日となった. そもそも海外旅行自体初めてなので時差ボケによる疲労か, 10時頃まで起き上がれなかった. 最初は宿泊地に近いプラハ城周辺を見るつもりで, ペトシーン (Petřín) 公園へと向かった. ケーブルカーで頂上へ向かい展望台も登ったのだが, デジカメの操作を誤って画像を全部消してしまった (そもそも SD カードが 2GB しかなかった). メーデーだったからか, 公園では野外ライブや屋台が出ていた. スマホで撮影した画像がいくつか残っている程度である.
ペトシーン公園の展望台に登った後,そのまま歩いてプラハ城へ向かった.
プラハ城
観光に来る人間はほぼ必ず訪れるであろう場所だ. プラハで一番の観光名所であり, また大統領府庁舎が敷地内にあるため, 軍人や警官が頻繁にパトロールしている. また, 入り口では金属探知機なども用意して厳重な手荷物検査がなされている.
ビーラー・ホラ (Bílá Hora) の戦場跡
三十年戦争中に起こったビーラー・ホラの戦いの場である. 現在は, プラハ郊外の住宅もまばらになってきたところにある, 何もない丘である.
トラム 22, 25系統の終点, Bílá Hora から歩いてすぐのところにある.
聖地 (Forum Karlín)
この旅行の1週間後に移転したらしいが, Warhorse Studios のオフィスがあった複合施設である. 市街地の北東のカルリーン周辺は新興商業エリアといった趣で, 歴史的な観光スポットはあまり見られなかった.
最終日
前回書いたように, 午前中はクトナー・ホラを見て, 午後からプラハ市内を見て回った.
カレル橋
ここもプラハ城に次いで人気のある場所である. 夜景を求めて夜遅くまで観光客でごった返している.
カレル橋の東には, カレルI世 (DMM 版ではチャールズ4世) の銅像もある (ただし銅像が作られたのは最近らしい).
ベツレヘム礼拝堂
KCD の作中でも言及される, ヤン・フスが説教を行ったという礼拝堂. 屋根などは後世のものだが, 基盤や壁の一部は当時から残っているという. 内装も当時のものが残っている. この礼拝堂は規模の割に内装がきわめて簡素で, 純粋に多くの信者を収容する機能しか持たなかった. 神父が立つ説教壇は信者との距離を近くするため, 広さに対して低い位置にあるという. ガイドはドイツ語と英語がうまく, ドイツ人とアメリカ人の観光客に順に解説していた.
公式サイトに日本語でより詳しい説明がある.
ベツレヘム礼拝堂の外壁には "ZA PRAVDU (真実を)" という言葉を表す影絵がある. キリストの真の教義に立ち返ろうとしたヤン・フスの理念を反映したものだろう. 後世のマサリクも「真実は勝利する」という言葉を好んだ.
その他のランドマーク
国民劇場 (ナーロドニー・ディヴァドロ Národní divadlo)
ルドルフィーヌム
ヴァーツラフ広場
ハヴェルスカー広場
旧市街広場
旧市街広場は, KCD の時代からプラハの中心地だったようだ.
踊るビル
クベリィ基地
Hidden and Dangerous というゲームをご存知だろうか. あのゲームの最終ステージで登場する, Kbely 空軍基地である. 軍事博物館もあるらしいが, 営業時間に間に合いそうになかったため, レトニャニから撮影した.
その他の印象的な場所
食事
この旅行中, ブルノ, トロスキ, サーザヴァなどへも行ったが, 全て日帰りであり, ブルノへ行った日以外はすべてプラハ市内で夕食を取った. どこで食べるかは特に計画していなかったので, 無節操にトリップアドバイザーなどで評価の高い店を探したり, 先立って DMM Games プレスチームの紹介していた店などを選んだ. なお, チェコのレストラン (restaurace) の多くは, 入り口に取り扱っているビールの銘柄の看板を掲示している. 日本の居酒屋のように. それくらいビールが頻繁に飲まれる. カフェですらビールを飲んでいる光景が見られる.
3日目: Mlejnice (ムレイニツェ)
口コミサイトで高評価なだけあって混雑していたので, 30分くらい待たされたと思う. ここも「七人のスワビア人」と同様に内装にこだわっており, 農具や車輪が飾られているなど, 中世の農家の納屋のような趣だった. ビールは確か Kozel の黒ビールを注文したと思う.
4日目: U Tří růží (ウトゥシー・ルージー; 3本の薔薇)
酒場風の店. 2階, 3階もあり, 混雑してると「ここは満席だから上に行って」とたらい回しにされる. 私の持っているチェコ語の教科書に書かれていたマナーに則って, スープ, 主菜の順に注文する*1.
5日目: Kantýna (カンティーナ)
プレスチームも訪問していた店. 精肉店のように様々な肉が陳列されており, 注文して焼いて出してもらう, という形式の店. 見た目のインパクトに惹かれて骨付き肉を注文してしまうが, よく見ると 1500 コルナ (約5,000 円) もする. しかし値段を見て撤回するのも格好悪いので精一杯味わうことにした. (実際とてもうまかった)Kantýna - řeznictví a restaurace
KCD の聖地巡礼記事の一覧
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*1:しかし, この教科書に書かれている食事マナーを守っている現地人はあまり見られなかった...