Sarmaticus

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Blade & Sorcery の mod 管理と mod を20個超紹介する

2024/3/29追記

最近, Mod.io やNexusModsなどブレードアンドソーサリーのmodを配布しているサイトで, ウィルスを仕込んだファイルがアップロードされている例が何度か発見された. 公式discordなどでこの問題に関して注意が喚起されている. しかし, このゲームの日本語のコミュニティはほぼ存在しないので, 英語で情報収集ができない人たちの間では知られていない可能性が高い. そこで, 私もとりあえずここで注意を喚起しておく. といっても, 誰でもできる対策は限られている. とりあえず, 公開されて数時間くらいしか経っていないような新しすぎるmodは用心してダウンロードしないでおくしかない. Nexusであれば, ダウンロード前にファイルの一覧を確認し, 不自然なファイルが存在しないかの確認ができなくはない.


概要

注: この記事は更新しないのでModの情報が古くなっている可能性がある. MO2の使い方の参考にとどめたほうがいい

2023/3/25追記: U12からは本体にmod管理機能が追加された. そのためほとんどのユーザーはMO2がなくとも快適に動くと思うので, 無理にMO2を使わなくてもいい. (私はテストプレイのために便利なので相変わらず使い続けている). でもVortexは使わないでほしい. 一方でmod一覧はU12に合わせて更新したりしなかったりしてるので参考程度にとどめてほしい. あと両方のリンクを探すのが面倒なのでここではNexusのSteamVR版のリンクしか書いていない.

以前にも2度, 自作modを紹介したが, 今回は改めて ブレードアンドソーサリー (Blade & Sorcery, 以下 B&S) で mod を楽しむために mod のインストール&管理に関する話といくつかのmodの紹介を書く. 紹介するmodは主に, 一見して効果がわかりにくい地味なものばかりである. これ以外は仮に英語が全く理解できなくても, サムネイルを見れば, ライトセイバー!!銃!!スパイダーマン!!なんかしらんけど残酷表現!!みたいにどういうmodか一見してわかるので解説は特に不要だと思う.

関連: 自作modたちの宣伝

under-identified.hatenablog.com


Mod のインストールと管理について

注: U12 以降は公式の管理ツールが内蔵されるようになったのでほとんどの人はMO2を使わなくてもよさそう

以降の説明は 2021/11/16 現在で最新の, U10.2 を想定している.


B&S の mod の実態

これは以前にも書いたことだが, 改めてまとめておく.

現時点では, B&S の mod の多くは Nexus Mods で配布されている. 現時点では B&S はアーリーアクセスであり, メジャーアップデートを繰り返している. よってアップデートによって全く環境が変わり, それまで使っていた mod はほぼ使えなくなる. そのため, Nexus Mods で配布されている mod は, タイトルに, 対応しているアップデートのバージョンを明記するのが慣例になっている. たとえば今は Update 10 (10.2) が最新なので, 最新版に対応しているものはタイトルに (U10) と書かれている. “(U7)” とか “(U9)” とか書かれているのは昔のバージョンのまま更新が止まっていることを意味する (たまに作者がタイトルの更新を忘れてるだけの場合ももちろんある). よって, 最新版に対応している mod を優先的に見つけられるように, 基本的に更新の新しい順でソートして探したほうがいいだろう.


B&S nomad (Quest版) の mod 対応について

注: 私は今もQuest2を持っていないが, この話は多分古くなっている. 詳しくはU12の動向のほうにも書いたが, U12現在は (1) Mod.io に連携するようになったので, Mod.io に投稿されているmodはゲーム内のUIでダウンロードできる, (2)スクリプトを使用しているmodはまだQuest2では動作しない可能性が高い, ということになっている.

私は Quest2 を持っていないので動作確認することはできないが, B&S の mod は Nomad ではそのまま動作するとは限らない. しかしすでに modder たちによって nomad への対応方法が研究され, 彼らの自作の解説資料がいくらか登場している. 私は動作確認できないため, 私がすでに作成したいくつかの mod の nomad 対応版をすぐに作るという予定はない (試験的にやるかもしれないが, 動作保証はできない). しかし誰かが私のこれらの mod を nomad 対応版に作り直して再配布することは許可している. (Nexus Mods にはそのものずばりな項目はないが, 配布ライセンスは今の所かなりゆるくしてあるので, 事実上改変再配布が許可されていることになっている)

mod の nomad への対応については今のところ公式 discord サーバを見るのが一番良いと思うが, 一応いくつか参考情報を挙げておく (全て英語)

  • YouTube での解説動画 (modder個人によるもの)
    • Oculus Link ケーブルで PC に接続する必要がある
    • Nexus Mods で配布されているzipを解凍し, そのまま NomadMods フォルダにコピーする
    • 従来版とはフォルダ名が少し異なる (files\Mods\) こと以外は同じなようだ
    • 全ての mod に適用できるやり方かは分からない.
    • 開発側の投稿したものではないが, 後述の Reddit の投稿を見るに公式アナウンスとほぼ同じ
  • Reddit の投稿
    • こちらは Baron という開発責任者の一人の投稿なので公式扱いでいいだろう
    • 従来のmodの多くは Nomad でも使用できる
    • スクリプトを含む一部の mod は正常動作しないかもしれない (スクリプトを使っているかどうかは, mod に .dll ファイルが含まれているかどうかで判定できるはず)
    • 上記は Oculus 側の問題で, Oculus側の修正待ちらしい.
    • 将来的にこの問題に対応する予定だが, 修正を待てず払い戻しを希望する場合は対応するとのこと
    • ただし Mod はあくまで非公式なものなので動作保証するわけではない


Mod 管理について

インストールしてが一番簡単なのは, おそらく Nexus Mods の公式管理ツールである Vortex だろう. しかし以前書いたようにあまり使い勝手は良くない.

  1. インストール後の有効・無効の切り替えに妙なラグがあったり, 失敗したりすることが多い
  2. よく表示がバグる
  3. 競合を解消する方法が少ない, ロードオーダーくらいしかない. プロファイルを複数作ったりできない
  4. インターフェイスがわかりにくい (更新版をインストールすると既存ファイルの上書きをするかを聞くなど, 煩雑で混乱を招くプロンプトが表示されたりする)

Vortex の詳しい使い方は省略する. ちょっと検索すればすぐに日本語の情報すら見つかるし, 何より私が推奨していない.


MO2 で Mod 管理

このように, 私 (私だけでなく多くのB&S modder も多分そう) は現状の Vortex にかなり不満がある. 多くのユーザーはそこまで頻繁にmodの出し入れをしないかもしれないが, 私は単純ながらいくつかmodを作っており, 動作確認や他のmodとの競合がないかなど確認するために頻繁に切り替える必要がある. そこで最近は私は Mod Organizer 2 (MO2) を使用している.

Mod Organizer 2 at Skyrim Special Edition Nexus - Mods and Community

MO2 はもともとスカイリムや Fallout を想定して作られたものだが, v2.4.1 から Blade & Sorcery もサポートするようになった. Vortex か MO2 か, あるいは他のツールを試すかは自由だが, 参考に MO2 について書いておく.

Vortex と比べると以下のような利点がある

  1. 有効にする Mod 一覧およびロード順のプロファイルを複数作成できる
    • 例えば, いろんな魔法追加 mod をたくさん入れて魔法使いロールプレイをしたい時用の mod のセット, あるいはジェダイの騎士ごっこをするためのスターウォーズ関連 mod のセット, といったものを設定しておけば, すぐに切り替えることができる.
    • Vortex にもプロファイル機能はあるが, 使いづらい
  2. UI がごちゃごちゃしていない.
    • mod が有効になっているかどうかは, インストールしたModの列にチェックを入れているかどうかだけで判別できる.
    • 大量の mod を使用する場合でも, セパレータを置いて整理することでどこに何があるのかわかりやすい (以下の画像参照)
    • mod の更新を確認するのに, いちいち手動で更新ボタンを押す必要がなく, 更新が必要になるとアイコンの表示で通知される手動でも更新チェックできるものの, 更新が自動でチェックされるタイミングがよくわからない?
    • ファイルの競合がある場合もアイコンが表示される

    MO2 での mod一覧の表示


  3. mod ごとにメモを書くことができる
    • modを自分でさらに改造したり, インストール手順が複雑だったときなどはその作業内容のメモを残すことができる
    • 以降で紹介する mod のいくつかにも, プレイヤーが設定を手動で変更するものがある.

一方で, 以下には注意する必要がある.

  1. MO2 は Vortex と違い, ファイル (あるいはそのリンク) を実際にB&Sのフォルダに配置せず, 仮想ファイルシステム (VFS) で mod フォルダを読み込ませている. よって, Vortex とは異なり, mod を反映するには常に MO2 の実行ボタンで B&S を起動する必要がある.
    • つまり, SteamVR の画面から B&S を起動しても mod が反映されない.
  2. ファイルの競合は相対パスの一致のみで判断しているので, あまり正確ではない (とはいえ, Vortex も実は同じ仕様である)
  3. Mod の依存関係情報は保存されない
    • Nexus で mod をダウンロードする際に, 依存modを既にインストールしていても毎回, 依存modをインストールしたか, という警告が出てしまう
    • スカイリム等を扱う場合と違い, 依存 mod を有効にすることを忘れていた場合なんかも警告が表示されない (だが Vortex も実は同じ仕様である)
  4. Vortex とは異なり mod 単位のバージョン管理はできず, バージョンを切り替えるには再インストールで上書きするか, 別の名前を付けてインストールする必要がある.
    • 一方で, ダウンロードした圧縮ファイルの時点では異なるバージョンを保持できる (ファイル名さえかぶらなければ共存できる.)
    • しかし Vortex はこの辺の動きでよくバグって分かりづらいので個人的にはMO2の仕様で問題ないと思っている
  5. デフォルトでは Mod の自動カテゴリ分類はだいたい失敗する (スカイリムとFallout を想定した分類なので)
    • 「ツール」 -> 「設定」 -> 「Mod のカテゴリ設定」でModのカテゴリをカスタマイズできるが, 自動判定機能はおそらく使えない
  6. MO2 で B&S の mod 管理ができることはまだあまり知られていないので, 何かトラブルがあったら自分で解決する必要があるかもしれない

B&S の mod を MO2 で管理する場合は以下のようにする.

  • 初めてインストールする場合は, MO2の表示言語を日本語にするといいだろう. Tools -> Settings -> General タブの上に Language 項目があるので, ドロップダウンリストから「日本語」を選び, OK

  • Vortex を既にインストールしている場合, Nexus Mods のダウンロードボタンを MO2 と紐付けるか訊かれる

    • 便利なので MO2 メインで使うならしたほうがいい
    • MO2 に紐づけてから Vortex を起動するとこの設定は勝手に戻される
  • MO2 で初めて B&S の mod 管理をする場合, まずはインスタンスを手動で登録する. 「ファイル」 -> 「インスタンスの管理」 -> 「新しいインスタンスを作成する」 で B&S のインストールフォルダを選択する. なお, Mod ファイルの実体を置く場所も細かく設定できる.

    • v2.4.1 以降は B&S プラグインが同梱されているためか, B&S のインストールフォルダを指定するだけで有効にした mod も適切な場所に配置してくれるようだ
  • Mod のインストール時には毎回「<Mods>のコンテンツを確認できません」というウィンドウが現れるようだ. Nexus Mods からダウンロードしたものならば, 基本的に何もいじらず OK を押せば問題ないはず (以下の画像参照)

    • B&S の mod は基本的に Mods フォルダー以下に個別の Mod 用フォルダを置いて, その中にそれぞれのmodのファイルを置くという構造になっており (ごく一部に例外あり), 各 mod フォルダの名前が重複しなければさしあたり問題はない.

    MO2 での modインストール時の確認画面


  • 自作modや手動インストールが必要なmod場合は, そのフォルダまたは zip 圧縮したファイルを「ダウンロード」タブにドラッグアンドドロップすればコピーされ, そこからさらにダブルクリックでインストールできる.

    • Vortex と同様, Mods フォルダ以外にファイルを置くタイプの mod には対応しておらず, 手動で配置する必要がある1
  • MO2 のより詳しい使い方は既に tktk 氏のような有名なスカイリム modder が日本語の解説記事を書いてたりするのでそっちを参考にしたほうがいいだろう. ただしもちろん, B&S では使えない機能もある

ブレードアンドソーサリーのmodフォルダの仕様についての追記: ブレードアンドソーサリーの場合, Mods フォルダ以下にmodごとにフォルダを作り, そのフォルダ内にmodのファイルを入れる必要がある. ほとんどの場合はこのフォルダ名を変更するとmodが動作しなくなるので, 改名しないほうがいい. (これは B&S で使われている addressable asset system というプログラムの制約) さらに, この個別のmodフォルダの下には必ず manifest.json というファイルが存在する. これがないとフォルダがmodとして読み込まれない. このmanifest.jsonには対応する本体のバージョンが書かれており, 実は古いバージョンから更新されていないmodでもこのバージョン番号を書き換えるだけで動作することもまれにある.

適切なフォルダ階層の例


Mod の紹介

というわけで以降は mod を紹介する. 人気のアニメ/漫画/ゲームに出てくるアイコニックな武器とかはだいたい誰か作っており, 関連する単語で適当に検索すればわりとすぐ見つかると思うので基本的に取り上げない. マップ追加系の mod も、派手な魔法を追加する mod もあまり取り上げない. よって全体的にゲームのルールを根本的に変えたり, インターフェイスを変更したりするタイプの, 一見して内容のわかりにくい mod を主に紹介する.


インターフェイス変更

まずはインターフェイスを使いやすくするタイプの mod


日本語化: BAS-JP

Bas-JP (U12) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

私が自作したもの. まだまだ不完全だがインターフェイスの一部を日本語化する. 最初のメニュー画面とかはハードコードされていて日本語化するのが面倒な箇所が多く, 肝心なところが英語のままだが, アイテムを生成する本やマップ等はだいぶ日本語になっている.

現状で徹底的にテキストの日本語置き換えを進める場合, おそらく内部プログラムの解析が必要になる. しかし近い将来B&S本体が大きく変更される (そして最終的にはローカライズ機能も完全になる) ことは間違いないので, 手間に見合わなさそうだからこういう作業はやる予定はない.

日本語化に関する情報はこっちで更新した

under-identified.hatenablog.com

その他, Medieval MegaPack (MMP), Polish Weapons という mod の日本語化ファイルも用意している. MMP はこんな感じになる.

MMP/Polish Weapons の日本語化の記事はこっち


すぐに魔法を切り替える: Instant Spell Whell

Instant Spell Wheel (U10) - DELETED - DELETED at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

魔法選択ホイールを表示する時のフェードイン演出をカットする. フェードインに時間がかかるのがうざい, すばやく魔法を切り替えたいと感じる人向け


魔法を追加しすぎた人向けのインターフェイス: Spell Wheel Enhancer

Spell Wheel Enhancer U12 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

魔法ホイールを変更し, 名前を表示したりするなど, mod で魔法を追加しすぎても操作しやすくする.


魔法変更をかっこよく: Gesture Casting

Gesture Casting (U11) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

魔法ホイールだけでなく, 指のジェスチャーで魔法を切り替えられるようになる. 切り替えを速くできる可能性があるだけでなく, なにかのロールプレイにも使えそうである. どの指を立てるかだけで判定するので複雑なジェスチャーはできない. ウィッチャーごっこはまだ難しい?


マップ選択がめんどくさい: Select Map at Character Selection/Auto Load Dungeons

Select Map at Character Selection (U10) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

最初のキャラ選択画面でマップも選択できるようになる. いきなりアリーナへ行きたい人向け. 残念ながら v1.3 時点ではダンジョンを選択できない.

いきなりダンジョンに潜りたいなら, 以下の Auto Load Dungeon という mod を使うといい.

Auto Load Dungeons(U10) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community


Modを入れすぎた人のために: Mod Configuration Menu (MCM)

Mod Configuration Menu for U11.2 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

SkyrimFallout の MCM と同名で, コンセプトも同じ. Mod のオプション設定をゲーム内で設定するためのmod

今のところは Levels_*.json ファイルで設定できる項目にのみ対応しているようだ. 変更は直ちに適用されることもあれば, デバッグコマンドでjsonの再読込をしたり, 本体を再起動したりしないと反映されないこともあるなど, まだいくらか制約はあるが, パラメータの調整がかなり便利になるだろう. 以降に紹介するmodでもjsonファイルの設定を解説しているものがいくつかあるが, そういうものも多くはこれで設定変更できる.


防御方法の個人指導: Attack Indicators

www.nexusmods.com

敵との間合いに応じて矢印の色が変わり, なおかつ攻撃時にどの方向に防御すればいいかを矢印で教えてくれる. 矢印に沿って武器を構えれば, 相手の攻撃に対して垂直に受けることができるらしい. という話を先日作者がdiscordで「ところでこの矢印の正しい使い方知ってる?」と投稿したので私は初めて知った. 攻撃に対して垂直に受けるのが常に最適な防御とは限らないので私は無視するけど.


弾道計算アシスト: Trajectory

www.nexusmods.com

弓を構えたときに弾道と着弾点のガイドが出る. 便利だがぬるすぎる気もする. もちろん使うか使わないかは個人の自由だ.


デバッグ・modの競合探知用: Detailed Log

Detailed Logs (U10.2) - for debugging at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

ゲーム中にエラーログが見やすくなり, どの mod が悪さをしているのか発見しやすくなる. 本体のファイルを上書きするため, Vortex 経由ではインストールできない.


全部メニューブックで操作すればいいじゃん: Portable Books

Portable Books (u12) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

武器の取得・Waveの開始・マップ移動は全部マップ上に固定された本や地図からやる必要があったが, そのような設計にメリットは感じられなかった. このmodはメニューブックでもこの3種類の操作をできるように項目を追加する. このmodはしばらく更新が止まっていたがU12で復活した (正式リリースまで更新中断すると言ってたような気がするが…) 実は自分もU11の頃に自作しようとしたがマップ移動だけうまく作れなかったので諦めていた.


操作変更・新ギミック追加


Valve Index の感圧センサーを反映する: Preassure

U11 まであった InputSteamVR Patch の後継版. U12ではこのmodの機能の多くが本体に取り込まれた. そのため足りない機能が実質的に指の動きの見た目がより正確になるアニメーション修正部分だけになり, あまり根本的な変更ではなくなったのでこの名前に変わった. それでも作者の他のいくつかの定番のmodでは要求している.

www.nexusmods.com


武器の振りを速く: Fast Weapon Handling/Enhanced Handling

Fast Weapon Handling(U12) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

名前通り武器を振る速度を速くする. json ファイルのパラメータ変更で実現しているタイプと, アドインプログラムで実現しているタイプの2種類が公開されている. 後者はバニラの json ファイルをオーバーライドしないため他の mod と競合しにくい一方で, 前者にある移動スピードとジャンプ力の上方修正がなされない.

Enhanced Handling もよく似ているが, こちらは単純に速くするというよりバランス調整を重視しているようだ.

Enhanced Handling (U11) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

しかし, json ファイルの書き換えでのみ対処しているため, 他のmodと競合しやすいかもしれない. (一方で手動で解決しやすくなる)

ただし, いくらか使ってみると速くしすぎるとコリジョン判定がうまく動作しなくなるのかすごい勢いで吹き飛ぶことがよくある. デフォルトの挙動になんとなく違和感があるのはわかるが, 単に重さを感じないほど速く振り回せるようになるというのも少し違う気がする.


武器を構えたまま走る: Better Running

Better Running for U12 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

ゲーム内で走るにはデフォルトでは腕を振って走るジェスチャーをしなければならない. しかしそれでは剣を振りかぶったまま走れない. そういう場合は Better Running を導入することで, 走るためのいろいろな入力が有効になる. 複数を有効にすることもできる. 使用可能なのは以下のオプション.

  1. Default: 両腕を上下に振る
  2. No sprinting: 完全に走るのを禁止する
  3. Double Tap: 素早くスティックを前方に2度倒す
  4. Head-bounce: ヘドバン
  5. Auto-Sprin: 何もしなくても常時走行
  6. Button: ボタンを押している間常に走行
  7. Incremental: スティックを倒す角度が半分以上で走行
  8. Naruto: ナルトのあの姿勢を取ると走る
  9. Default plus: デフォルトに加え, 反対方向に腕を振っても走行判定 (?)

腕や頭を振る激しさなどは, 感度パラメータをさらに変更することで調整できる.

設定方法が少し分かりづらい気がするので補足する. v2.4 時点ではmodフォルダ内の Level_BetterRunning.json を書き換えることで設定変更できる. デフォルトでは以下のようになっており, true/falseを書き換えることで変更できる. MCM をインストールしていれば, ゲーム中でも変更できる.

  • overrideDefault はデフォルトの動作を残すかどうか (false にするとデフォルトの動作では走らなくなる)
  • enableTwoHandedRunning は武器を両手に持った状態でも走れるかどうか
  • headBounceSensitivity は上記 Head-Bounce の感度パラメータ
  • swingGrace は腕をそれ以上振らない感度パラメータ (使用してないのでよくわからない, 入力ではなく見た目?)

私は武器を構えたまま走りたかったので, これらのオプションのなかで一番邪魔にならない button: true, を設定していた.

"modules": [
  {
      "$type": "BetterRunning.BetterRunningLevelModule, BetterRunning",
        "overrideDefault": true,
        "enableTwoHandedRunning": true,
        "noSprinting": false,
        "doubleTapForward": false,
        "headBounce": false,
        "headBounceSensitivity": 10.0,
        "autoSprint": false,
        "button": false,
        "incremental": false,
        "narutoRun": false,
        "defaultPlus": true,
        "swingGrace": 0.1
    }
]


ダークソウル風のパリィゲームにする: Dark Souls Parry

FromSoftware Parry (U12.3) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

パリィに成功すると相手が大きな隙を見せるようになる. ダークソウル1, 2風から選択できる. 1なら一瞬相手がひるみ, 2ならダウンする. しかし前者は変化がわかりづらい. また, 単に武器に触れるだけでなくわりとタイミングが厳格な気がする.


パリィ後の反撃タイム: Slow-Mo Parry

Slow-Mo Parry for U12 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

パリィを楽しくする系の mod その2. パリィに成功すると短時間だけスローモーション状態になり, 反撃しやすくなる. デフォルトでは1秒のボーナスタイム. 制限時間や発生確率を json ファイルの書き換えで変更できる. しかしちょっとバグりやすい気がする (あるいは他のmodとの競合かもしれない)


攻撃時のスローモーション: Premotion

パリィ時に時間が遅くなる2つのmodに対して, 敵の矢が飛んできたときにスローモーションになるものもある. スローモーションの発生確率を調整できる.

www.nexusmods.com


逆手持ちを簡単に: Dynamic Handle Dagger/Dynamic Handle Everywhere

Dynamic Handle Dagger U11 (Dynamic Handle Item Module) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

トリガーボタンを押すと手に持っている Common Dagger (私の日本語版では「平凡な短剣」)を逆手持ちに切り替えられるようになる.

このmodの概要ページには他の武器も対応する json ファイルを書き換えて同じ操作ができるようになると書かれているが, 全ての武器に適用したいなら, これを基に拡張した Dynamic Handle Everywhere を併用したほうが簡単かもしれない. こちらは自動的に全ての武器に適用される. こちらはトリガーボタンではなく魔法ホイールボタンを押すと向きを切り替えるらしい.

Dynamic Handles Everywhere (U11) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community


トラッカーの挙動変更: Better Movement

Better Movement for U12 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

ラッキングに対応する動作をいろいろと変更できる. 現状フルトラッキングだとときどき動きがおかしくなることがある気がするのでそういうときに問題を解決できるかもしれない.

  1. 腕を振り上げるとジャンプする. 振り上げる速さで高さが変わるらしい
  2. 腰トラッカーをつけている際の位置や移動判定をHMDではなく腰トラッカーを基準にする, つまり横を向いたまま走ったりできる
  3. しゃがみ時の移動やしゃがみ動作のスピードを変更する

Mod 内の Level_BetterMovement.json に以下のような記述が見つけられるはずなので, ここを書き換えることで設定変更できる.

{
  "$type": "BetterMovement.BetterMovementLevelModule, BetterMovement",
  "physicalJumping": true,
  "minArmVelocity": 3.0,
  "locomotionDirectionWaist": true,
  "crouchSpeed": 1.0,
  "crouchWalkSpeed": 0.5
}

腕振り上げでのジャンプは, 武器を両手持ちして振りかぶったときにも暴発しやすいので私は "physicalJumping"false に設定している (minArmVelocity を調整すれば両立できるかもしれないが, 私はジャンプを多用しないのでやってない)


非殺傷プレイを望む聖人に: Disarm Squeeze

Disarm Squeeze for U12 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

敵の手首を強く掴むことで武器を取り落とさせることができる. Valve Index コントローラの使用を想定している. インストールには InputSteamVR Patch が必要なので, すこしややこしい. Valve Index コントローラでなくても代替ボタンを設定することで有効になるらしいが私は持ってないのでよくわからない.


登山愛好家に: Free Climb Spell

Free Climb Spell U12.2 at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

通常は出っ張りしか掴めなかったが, これであちこちの壁をつかみ登れるようになる. 魔法でオンオフを切り替える.

……というより, コリジョン判定のあるオブジェクトは全部つかめるようになるのか, NPC の体もあちこち掴めるようになる. しかし物理演算とかアニメーションとかの設定がまだ整備されていないため, レスリング的なことをやろうとしてもかなり不自然な動きになる.

また, mod 開発者向けに, オブジェクトを簡単に登山可能なものに設定する Clibmable という mod もある (私は使ったことがない).

出血効果付与: Simple Bleeding Dmage

Simple Bleeding Damage (U12) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

敵に攻撃を当てても致命傷にならなかった場合, 代わりに出血により, 本来即座に減っていたダメージを時間をかけて減少させる. しかし適切に急所に命中させた攻撃がトータルで与えられるダメージは増えているので, 難易度は下がる (つまり急所を狙わない人は逆に難易度が上がったと感じることだろう). ぬるいと感じるなら他の難易度を上げるようなmodと併用するといいだろう. ダメージの大きさや出血エフェクト有無などオプション項目も多い.


難易度変更系

以降は私の趣味を反映してクソゲー化する難易度が高くなるような mod ばかり紹介する


AIの動きを速く: Better AI

Better AI(U12) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

NPC の攻撃速度を調整する. デフォルトでは30%速くなり, かつ防御もより確実に行うようになるらしい. 速度は json ファイルの対応パラメータを書き換えることで調整できる. Level_BetterAI.json の以下の箇所の数値を書き換えれば調整できるようだ (パラメータ名がスピードなのにおそらく係数になっているのが少し違和感があるが). このページで紹介している MCM を使えばゲーム中でも調整できる.

"modules": [
  {
    "$type": "BetterAI.Speed, BetterAI",
    "enemyAttackSpeed": 1.3
  }
]


ハードコアモードで戦いたい: Realistic Physical Ability/Blade and No Magic

Realistic Physics Overhaul (U12) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

私が自作したもの (元は別の人物が作った Realism+ というmodを, 私がU10向けにさらに改造したもの). デフォルトではプレイヤーキャラクターは魔法や超能力を使えたり, 自分の身長くらい飛び上がる超人的なジャンプ力があるが, リアリティを重視してそれらの力を取り上げてしまう. v0.2現在は, 移動スピードと超人的なジャンプ力のみを抑制する, “Average Athletics” と, それらに加えて魔法や超能力を使えなくする “No Magic” バージョンの2通りを用意している.

ゲームバランスががらっと変わるので B&S で派手に暴れたい人には向いていない. 特にジャンプ力が大幅に低下し, 移動速度もストレスを感じるくらい遅くしている. これはプレイヤーのリアルでの運動を促すための措置である (敵の攻撃をすばやく回避したい場合はリアルで速く動く必要がある). よって, ダンジョンモードでは非戦闘時は常時走っていないとかなりストレスがたまるだろうから, Better Running との併用も推奨.

類似mod として, Blade and No Magic というものがある.

Blade and No Magic (U10) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

こちらは文字通り魔法・テレキネシス・スローモーションを禁止し, 非現実的なジャンプ力も制限される (それでも私のバージョンよりは人間離れしているが). 私の作成した Realistic — と違い, 不要になった魔法選択ホイールがそもそも現れなくなるという利点がある. しかし, 今のバージョン (v1.0.0) はどうも, 一度でもロードを挟むとジャンプ力が不安定になるバグがあるようだ. この不具合が解消されれば, 私の “No Magic” バージョンを使うのではなく, “Average Athletics” とこれを併用したほうが便利だと思う. なお, 私も最近少しづつ手探りでスクリプトについて試しているので, 私の relistic --- のほうもそのうちホイールを表示させないとか, jsonパラメータの設定ではできないような「よりリアルな」挙動の調整をやっていきたいと思っている.


ダンジョンの難易度設定を詳細に: DungeonConfigurator

Dungeon Configurator (U11) at Blade & Sorcery Nexus - Mods and community

menu book にダンジョンの細かい設定ができるページを追加する. トラバサミのアイコンがそれ. U10.2 時点ではダンジョンは規模と難易度をそれぞれ3段階で設定するしかできなかったが, この mod によって

  1. 現れる敵を細かく調整する, 例えば以下のようなことが設定できる
  • 1部屋あたりの登場数
  • 敵生成テーブルを Wave Book から選択
  1. 敵の装備やAIもデフォルト設定からオーバーライド

といったことができるようだ. ただし, ダンジョン自体開発中なので, 変な不具合もいくつかあるようだ.


アレ系


アレをしやすくする: Dismemberment/Better Decaps

追記: 確認してなかったので正確にいつかは覚えていないが, U12.3現在ではこれと同等の機能のチートが本体に存在する.

多くのプレイヤーはストレス解消のためのゲームとして消費していることは承知している. アレと剣の刺突が成功しやすくなる. スクリプトで制御しているので少し設定を変えればおそらくmodで追加した武器にもまとめて適用される.

https://www.nexusmods.com/bladeandsorcery/mods/1934

類似 mod に Simple Dismemberment というのがあるが, こちらは json で設定変更で実現しているのでバニラの武器にしか適用されない.

アレ演出のときに高く飛び上がるのがギャグのようだと感じる人のために, もう少しリアルな飛び方をするように変更する Better Decaps という mod もある. どうアニメーションが変わるかは配布ページのgifを見ればわかる.


悲鳴がよりリアルに: Painful Death SFX (More Combat Voices for NPCs

https://www.nexusmods.com/bladeandsorcery/mods/4706

敵の悲鳴音声を置き換える


NPCのダメージ演出をいろいろカスタマイズする: Sectory

https://www.nexusmods.com/bladeandsorcery/mods/2913

NPC に関する設定をいろいろできるようにする mod. 多機能だが, その分けっこうバギーだったり他の mod と競合しやすいので設定には注意.

  1. 出血演出の変更
  2. 部位破壊演出: 手足にダメージを与えるとその部位を使わなくなる
  3. HPでスタミナが減少し, 攻撃が遅くなる
  4. ダメージ量調整
  5. ラグドールの重量調整

出血表現追加: Realistic Blood

https://www.nexusmods.com/bladeandsorcery/mods/4375

傷口から血が垂れてくるなど出血表現をリアルにする


派手な出血演出: Blood Effect Overhaul

https://www.nexusmods.com/bladeandsorcery/mods/4370

黒澤映画めいて血が噴水のように激しく出るエフェクトが追加される




  1. とはいえ現時点ではそのタイプの mod は Detailed Log と InputSteamVR Patch くらいしかなさそうだが.↩︎